朝早くに起き、車を見に行くと、バッテリーもまったく問題なくエンジンが掛かりホッとしました。

スコットランドの朝食は、私達は大好きです。

私達夫婦は元々、あまりたくさんの量は食べれないのですが、スコットランドでは、ついついおいしくて朝食はしっかり食べてしまいます。
夜に着き早朝に出発と慌ただしく、ゆっくりと奥さんやご主人にもご挨拶もできず、心苦しかったのですが。それでも、『気を付けて』と手を振って送り出して下さいました。

今日は、アラン島を経由して、アイラ島までのドライブとフェリーの旅です。
昨晩、さんざん道に迷い、ラウンドアバウトにも苦労したので、それが良かったようで、朝から順調に車を進めました。

アラン島へのフェリーの乗り場のある『Ardrossan』へはグラスゴーの市内を通過していきます。
3年前に、数日滞在したグラスゴーの町の、見覚えのある風景が懐かしかったです。
 ちょうど土曜日で車が少ない日で快適でした。

いくつかの町や村を通り過ぎましたが、やはり『ラウンドアバウト』は最初はとまどいました。
ラウンドアバウトの走り方のは、簡単に言えばすべて『左折』だと思えばよいのです。
つまり、4つ角だとすると、最初で出るのが左折、2番目で出るのが直進、3番目で出るのが右折となりますが、実際の車の動きは、すべて『左折』なのです。

だから、最初、妻が『次の交差点右折ね!』と言われても、運転している方は、『パニック』になったのです。
必ず『3つ目を出て!』と言わなければいけません。

ラウンドアバウトの中は、必ず2車線あり、『内側』と『外側』で構成されています。
内側は、回るための車線、外側は出るための車線です。

まず、ラウンドアバウトの入り口では、いったん停車します。安全を確認し進入して、1つ目で出る場合は、最初から外側の車線を走り、左折をします。
2つ目で出る(直進する)場合は、必ず、一度内側の車線に入り、1つ目の出口を過ぎたところで外側の車線に移り、2つ目で出ます。3つ目も、まったく同じ要領で、必ず、一度内側に入り、外側へ移動します。
つまり、ウインカーは、常に「」しか無いのです。
「右」のウインカーを出すのは、ラウンドアバウトに入り、内側の車線に行こうとした時だけです。

ラウンドアバウトに入ろうとしたときに、外側を走ってくる車がいても左ウインカーを出していれば、自分の車と入れ違いに出ていきますから入って構いません。

内側にしか車がいない場合で、左ウインカーを出していない場合は、速やかにラウンドアバウトに入ります。そして必要により、内側へ車線変更します。

自分が、ラウンドアバウトの内側を走っている場合は、常に優先ですから、ラウンドアバウトに
入ってくる車が見えても、絶対にブレーキを踏んではいけません。後ろの車が追突します。

たぶん、こちらのホームページが最もうまい説明だと思います。

ウインカーと言えば、ウインカーとワイパーの位置が逆ですから、とても戸惑いました。
あわてているといつもワイパーを動かしていました。

   

途中の町で見つけた『ハーバー・イン』の看板。
『Harbour Inn』は、港の宿屋という意味ですから、時々見かける名前です。

   
フェリー乗り場へ十分余裕を持って到着しました。
係の人が待機場所にいたので停車すると、持っている書類を見ながら、
『Are you ○○?』
予約しているのだから当たり前かもしれないけど、スコットランド人に突然名前を呼ばれるのは、とっても変な感じでした。

  
                                      チケットカウンターもとても立派でした

アラン島は、とても大きな観光地のようで、フェリーは大きな船でした。(このあと、どんどん船が小さくなるとは、この時は夢にも思っていませんでした)
       
            フェリーにもペットが一緒に乗ってました。 
                               スコットランドの紋章が、フェリー会社のシンボルです。
  
無事、アラン島のブロディク(Brodick)に着き、まずは、ブロディク城を見学しました。
『Undiscovered Scotlandのホームページがとてもわかりやすいのでリンクしておきます。(英語)』
ロゴをクリックすればジャンプします。

   

この後の旅行すべてに言えますが、ハイシーズンでは無かったので、どこに行っても観光客はまばらでした。
しかし、島の中にある割には、このお城の敷地の大きさには本当に驚かされました。
中の写真は撮ってはいけなかったので紹介できませんが、たくさんの客間、大広間の天井の見事なデザインには圧倒されました。
陶器のコレクションもなかなか良かったです。
フランスから来た家族連れと同じタイミングで見学しましたが、その中の娘さんが、大広間にあったピアノを弾かせてもらっていました。
古城に響くクラシックの調べがなかなか素敵でした。

次に、アラン蒸留所を訪れました。   

  
この蒸留所は、歴史は浅く、規模も小さく、こじんまりした印象がありました。
今回の旅は原則として、『蒸留所見学はしない』という事にしました。
蒸留所も訪れ、敷地内にも入り、ショップで買い物もしますが、『見学ツアー』をしないという事です。
理由は、色々ありますが、ひとつは時間がもったいないということです。
また英会話が苦手ですから、解説してもらっている話が良くわからないというのも理由のひとつです。
それとなにより、ウイスキー作り自体は、以前に何度も説明を受け、蒸留所ごとにそれほど異なったものでないと感じました。
(以前、ボウモアとアードベックで所長による、本当に丁寧な説明を聞く機会があったのが大きいです。もちろん、様々な工夫をされ異なったテイスティングを作り上げられていますが、見学ツアー』では、そこまでは説明されません。)

私は、大切なのは、その蒸留所の場所、気候、建物の規模などだによる違いだと思います。
それと、もちろん大切なものは、仕込みの水です。

ということで、アラン蒸留所でもショップで買い物だけをして、次のフェリー乗り場に移動しまし

ロッフランザ(Lochranza)のフェリー乗り場はなんと・・・こんなに小さい場所でした。

 
桟橋周り                               待合所

少し、フェリーの時間に早かったので、近くのレストランでで昼食とりました。
目の前に廃墟となった城跡が見えてました。ハイシーズンはたくさんの人で賑わう地域だと思います。
  
ヨットが浮かぶ入り江の古城です                 いつも思うのですが、ホットサンドのチーズがおいしい
    
フェリーはこんな感じで接岸します。 

  スロープはこんな形で上がります

とても小さな船でした、しかもこの時間だんだんと天気が怪しくなってきました。
キンタイア半島のクロニッグ(Claoning)に着く頃には、海も相当荒れてきました。


フェリーは、こんな感じで接岸するやいなや、車を降ろして大急ぎで海に戻っていきました。

いよいよ次のフェリーで、ケネクレーグ(Kennacraig)からアイラ島へ向けて出発ですが、時間があったので、キンタイア半島の先端に位置する、キャンベルタウン(Campbeltown)へ行ってみることにしました。
細長い半島を南へ、途中は何もない荒野を走って行くと、突然、大きな町にぶつかりました。

この町にはスプリングバンク蒸留所があります。
  
着いた時間が遅く、キャンベルタウンの町には、ほんの少ししかいられませんでしたが、昔は相当繁栄した町だという印象を強く持ちました。

 
                                  (映画館)THE PICTURE HOUSE

この町は、日本のウイスキーの父である、竹鶴政孝が蒸留技術を学んだ場所です。

ケネクレーグへ戻り、アイラ島へのフェリーに乗りました。

  
      ケネクレーグの待合所です。         待合所の中 自動販売機は、単に粉末に湯でした
  
 
ここはさすがに大きなフェリーでした。                       夕食のフィッシュアンドチップス。  
(旅の中で一番おいしくなかった。まあ、日本でも
フェリーの中ではおいしいものは出ないですからね)

フェリーに積み込む重機がうまく乗らず、いろいろと乗り組み員が議論していました。
そのため、40分以上遅れて出港しました。(クリスティンに心配をかけました。)

三度目のアイラですが、フェリーで行くのは、実は初めてでした。

やっと、ポートエレンに着き、真っ暗なアイラ島の道を、南からボウモアに向かって走りました。
降りた車の最後尾に付いて走ったのですが、他の車はあっという間に見えなくなりました。
宿は、海岸のそばの道に面し、アイラ島の中でも相当大きな建物のB&Bで、元々は銀行だったそうです。
  
    
Bowmore House 
+44 (0)1496-810-324

クリティンが途中まで迎えに出てきてくれ、チェックインの後、向かいにある、ロッホサイドホテルのバーへ行きました。
日本を旅立ってから最初のアルコールです。(よく我慢したものだ!)


クリスティンと、色々な話をしながら、本当に長い、スコットランドの一日が終わりました。


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